小学生の時「アリご飯」を食べました。学童で行ったキャンプの忘れられない思い出

わたしは、キャンプで「アリご飯」を食べました。

学童保育でキャンプに行った時なんです

わたしが、学童保育に行ってたのは35年前です。その時に「アリご飯」を食べました。今なら、大問題になっていたかもしれませんね。当時の指導員は、チャレンジ精神が旺盛で、いろいろなことをやったんですよ。

そのうちの一つが、高学年(5・6年生)のキャンプ。夏休みには、ほぼ全員でキャンプにキャンプで行くんですが、高学年のキャンプは別なんですよ。

廃棄された自転車を整備するんです

キャンプへは、自転車で行くんですよ。その自転車は、廃棄された自転車を拾ってきて、全部分解して、整備するんです。手はチェーンの油とグリースまみれ。足らない部品は別の自転車のを使ったり、自転車屋さんで不要なものをもらったりと一ヶ月近くかけて、整備するんですよ。時には、どの自転車を選ぶかで喧嘩にもなりました。

テントなど必要なものすべてを持って行くんです

整備した自転車で、山に向かって走ります。キャンプに必要なものはすべて自分たちで3〜4時間ほどで到着します。で、まず、テントを設営する場所を探すんですよね。整備されたキャンプ場ではありません。ある程度、良い場所を選んで、テントを設営します。その後は、炊事場の設営です。木の枝やマキになるようなものも拾ってくるんですよ。もちろん、夕食はカレーライスでしたね。

翌朝、ご飯が真っ黒になった!

木の枝などは限られていますから、翌朝に必要な分を確保できなければ、ご飯だけは前日に炊いておく。そのような判断も自分たちでしました。朝に拾ってきてもいいんですが、朝露で火がつきにくい。で、相談した結果、ご飯だけは、夕食分と炊くことにしました。朝は、味噌汁だけを作ろうってね。

朝起きて、ご飯が入った鍋を見たら、ご飯が真っ黒なんです。「ぎゃー」って声が聞こえてみんなで見たら、アリでした。ご飯にアリが群がっていたんです。「白」だと思ってみたら「黒」ですから、それは、びっくりですよね。一体、何が起こったんだと。

水で分離してもアリは残りました

お米はありません。みんなで相談して、どうするか決めました。「食べようと」ね。で、どうやって食べるか、知恵を出し合いました。鍋に水を入れてかき混ぜたら、アリが浮くんじゃないかという結論になったんですよ。そのアリをすくってみてはと。

やってみたら、確かにアリは浮きました。浮いたアリをすくったり、水を流したりして繰り返すこと数回。かなりの量のアリを排除できました。しかし、全部は無理でした。そこで、また、相談。「食べるのか」「食べないのか」です。

「腹減っているし」「せっかくここまでやったんだから」と多くは「食べる」方向の意見。では、そのまま食べるのか、となると躊躇があります。だって、「生」ですから。最終的には、「鍋で炒めて食べる」ということになったんですよね。もう、笑うしかありません。

雰囲気的にネガティブな言葉は厳禁です。楽しんで食べる。いい思い出になる、とそれぞれ、思いながら、マヨネーズなどで味付けをして食べました。

今なら、大問題になったでしょう

わたしたちの親が寛大だったってこともありますが、時代もそんな感じで特に問題にはなりませんでした。今なら、ニュースになっていてもおかしくありませんよね。その前に、自転車を拾ってきて整備するか!指導員がひとりと子供7人で、必要なものを持って、テントの設営場所も決まっていないのに、親がOKするか、ってことがありますが。

まあ、今となっては、いい思い出です。でも、「アリご飯」はもうゴメンですね。