本日、東京都知事選挙が告示されました。
思えば、約1年前の都知事選挙で猪瀬さんが「圧勝」したんですよね。
確か。
だけど、昨年末、猪瀬さんが、医療法人徳洲会からの「借入金」問題で説明不可能になり、ついに、百条委員会の設置が決められた時点で、辞任を表明しました。
別に、百条委員会が設置されたからといって辞任する必要なんてありませんよね。この意味で、今回の都知事選挙は、イレギュラーな選挙と言えます。
しかし、選挙となった以上、都民の期待を裏切らず、都政を託すことができる人物を知事に選ばなければならないと思います。
だとすれば、何を基準に選ぶのか。
猪瀬さんの辞任のきっかけは、「金(かね)」でした。
ですから、(説明不可能な。または、「汚れた」)「金」とは無縁の人。もちろん、これは、言うまでもないことですが、あまりにも、「政治と金」に関して問題となる人が多すぎる、とは思いませんか。
ですが、誤解を恐れずに言うなら、政治(選挙)に金は必要です。しかし、だからこそ、調達した金の説明ができなければならないと思います。猪瀬さんには、それが、できなかった。「政治(選挙)資金とは無関係」と言い張ったものの、最後まで理解は得られず、説明も二転三転しました。
真相解明のために設置が確認された百条委員会も、猪瀬さんが辞任を表明した途端、自民党、公明党、民主党などは、「もう、辞任するから必要ない」と、百条委員会の設置を撤回しました。
しかし、辞任すれば良い、と言えるのでしょうか。
百条委員会で真相が解明されることによって、何か、不都合な理由があるんでしょうか。
辞任にかかわらず、真相は、解明しなければならないと思います。
だったら、百条委員会の設置を撤回した政党が推薦する候補には、期待できない、ということにはなりませんか。
それから、過去に「政治と金」問題で政界を去った人物が、今回、立候補していますよね。
「いまさら、過去のことを」という人がいます。また、「推定無罪だから」という人もいます。
しかし、「過去」かどうか、ましてや「推定無罪だ」。だから、問題ない。とは言えません。
過去のことであれ、当時は、説明できなかった。「推定無罪」という問題も、あくまでも、「刑事責任上」は、という前提で、政治的道義的責任とは区別すべきですよね。
政治家に(だけとは限りませんが)疑惑が生じたら、自ら、率先して疑惑を払拭することが求められるんじゃないでしょうか。それが、できなかったから、政界から身を引いたのではなかったのか。
だったら、これらの問題を不問にするわけにはいきませんよね。
いくら「過去」の問題といえども。
まず、猪瀬さんの「政治と金」の問題に切り込むことができ、「過去を過去としない」人物を選ぶのが、よりよい選択だと、私は、思います。
政治の世界に、「金の問題」での緊張感を高めるためにも。。