「24時間テレビ」が大嫌いです。もう、役割は終わりました。今となっては、過去の遺物なんです。

わたしが、子供の頃から放映しているので、40回目くらいですかね。

昔は、観ていました。「なんて素晴らいい番組なんだ」と。でも、最近は、観ていません。なぜ、この番組の放映を前後して、みんな「善人」なるんだとね。もっと、放映すべきことがあるんじゃないかと思うようになったんです。

1970年台と違って、今は、番組開始当時より、格差がひろがり、貧困層が増しているんですよ。テレビは日頃、生活保護バッシングや税金滞納者を悪者扱いしているのに、この日ばかりは「弱い者の味方」になってしまうんですよね。

タレントマラソンはいじめ

恒例になったタレントのマラソン。あれは、いじめですよ。どのような選考過程を経て選ばれているのかわかりませんけど、ことわれない状況をつくっておいて、走らす。テレビでは「熱中症に気をつけてください。屋外での運動は原則禁止」と、何度も、何度も言っているのに、炎天下の中でマラソンをさせるのは、どう見てもいじめですよ。

しかも、時間内にゴールまでたどり着けるかどうかが、注目の的になって、みんなで煽る。頑張ることも大事でしょうけど、頑張りの無理強いですよね。

アイドルが福祉施設を訪れるのがやらせすぎてうんざりする

アイドルが福祉施設などを訪れて、励ます。みんなで、一緒のことを練習して、本番で披露して、拍手喝采。正月の「かくし芸大会」かと思ってしまうくらい、うんざりします。もちろん、障害を持った人たちを励ますこと自体、悪いことだとは思っていません。だったら、日常的に訪問すればいいじゃないですか。別に、24時間テレビでないとできないってこともないわけですしね。この日のために(収録するために)訪問するのは、観ててうんざりします。

日頃は、弱者に冷たい。だけど、この日だけは、ぬくもりのある人になる

弱者に対して「自己責任」の言葉を繰り返し、日頃は冷たい態度なのに、この日だけは、ぬくもりのある人になってしまうんですよね。電車で幼子を抱っこして、幼児を連れている親子に席を譲らない。お年寄りが、重たい荷物を持ち階段を上がっているのに、誰一人として声をかけない。みんな自分のことで、精一杯なのもわかりますが、あまりにも冷たすぎます。

だけど、24時間テレビの日は、ぬくもりのある人に変化してしまうんですよね。テレビの影響ってすごいなあと思うと同時に、こわいなあとも思ってしまします。テレビが「あっち向いて」と言ったら、多くの人が「あっちを向く」んですよ。もう、瞬間洗脳としか言いようがありません。

テレビは違ったやり方で社会貢献すべき

テレビは、違ったやり方で社会貢献をすべきなんです。個人の募金は、限界があります。「国会議員枠で株を買える」といって、4,000万円集めた国会議員。戦争に行きたくないといった人に対して「利己的で、自己中心的」と言いましたよね。だったら、この国会議員にとって、戦争に行けない障害者には「役立たず」と言うんでしょうか。この国会議員は辞職に値する行為をおこなったと思いますが、きちんとテレビで追求しましたか。日テレがその気になれば、辞職に追い込むことくらいできるはずです。

あと、防衛予算。防衛相が示した概算要求は、過去最高の5兆円ですよ。例えば、オスプレイ12機で1,300億円必要とか。1機100億円です。24時間テレビで集まる募金がどのくらいか知りませんが、「オスプレイ1機購入するのをやめるだけで、100億円の予算が社会保障に使えます」くらいの事を言ったらいいんじゃないんですかねえ。

もう、24時間テレビの役割は終わりました。テレビを観て感動するより、もっと別にやるべきことがあると気づいたほうがいいですよ。いつまでも「助ける側意識」を持ち続けるのはやめましょう。