うつ病の人がまず症状として表れるのが、起死念慮です。つまり、死にたい。自殺です。
これは、今、うつ病でない人も他人事ではありません。いつ、うつ病になるかなんて、誰も分からないですから。
「自殺をしない」宣言
かくいうわたしも、以前は、他人事でした。自殺する人たちを見て、「なぜ、自殺するのだろう」と思っていたんですよね。
でも、その謎が解けました。わたしが、うつ病になったんですよ。そうしたら、「死にたい」と思うようになりました。
今考えると、こうも簡単に自殺したいと思うようになるんだと。だって、前日までは、身体のしんどさや、朝起きられないということはあったものの、自殺の二文字なんて、頭をよぎったことはありませんでしたから。
一度、自殺をしたいと思うようになると、「自殺」の二文字が頭から離れないんですよね。
妻と精神科を受診したときには、入院を勧められました。でも、入院までは、一週間ほどあります。その間、死にたいと思うことがしばしば。
入院までの間、だいぶ症状が落ち着いてきた頃、妻がわたしにこう言いました。
「あなたが自殺したら、わたしも、あとを追いますから」と。
びっくりしました。これまで、自分のことばかりで頭がいっぱいだったわたしは、妻の言葉を聞いて、はっと、したんですよね。
これは、大変なことなんだと認識するようになりました。だって、妻があとを追ったら、子どもたちはどうなるのか。。などなど。自分のことばかり考えている状態から、家族のことを考えることになったんですよ。妻って、すごいですね。
そのとき「自殺はしない」と妻に約束をしました。
でも、うつ病の時って、単純ではありません。死にたいと思うこともしばしばあります。ただ、あのときの妻の一言がよみがえって、「死んではいけない」と自分に言い聞かせ、なんとか思いとどまったんだなあと、今振り返ると思います。
生きていれば良いことががたくさんある
入院して、かなり回復して、退院しました。
その後は、良いことがたくさんありました。
iPhoneをはじめ、Apple製品にであったのも、良いことです。子どもたちの成長を見られることも良いことです。
今は、退職して、経済的にはかなり大変になりましたが、それでも、生きていて良かったなあと思います。
こうして、ブログで自分の思いを書き続けられるのも良いことです。
まあ、良いことばかりではありませんが、死んでしまっては、良いこと、悪いことさえも感じられなくなってしまいますから、死んでは損ですよ。
なので、自分一人で考え込んでしまったら、「自殺をしない」宣言をしてみましょう。家族でも、ブログでも、TwitterやFacebookでもいいんですよ。生きてさえいれば、なんとかなりますから。